⑩TMS研メルマガ一覧表

メルマガ第100号

御社社員の「士気」は高いですか?

 私は1976年のNHK大河ドラマ 『風と雲と虹と』 (平将門と藤原純友 ((承平・天慶の乱) を描いたドラマ) で歴史の面白さに目覚めて以来、ずっと歴史を勉強してきました。現在、平将門に襲われた常陸国の国府 (現 茨城県石岡市)に住んでいるのも、何かの縁かもしれません。

 また、生まれ故郷の日立市がB29の空襲および米艦隊の艦砲射撃で滅茶苦茶にさ
れた時の生き証人(小学3~4年時の担任S先生)の話を聞き、太平洋戦争に興味を持ったことは以前のメルマガでお話しした通りです。

 40年以上歴史を勉強し続けた結果、「人類の歴史≒戦争の歴史」であるとの確信に至りました。世界史の分厚い本のページ間から、人間の鮮血がしたたり落ちてくる感すらあります、また戦争に勝ちたい一心で、今日科学技術がこのような発展を遂げたことも、疑いようのない事実です。

 また戦争について勉強する過程で、戦争に勝つ一番の要因は兵隊の人数でもなければ兵器の性能でもなく、「兵隊の士気」であることが世界の軍事関係者の共通認識ということを知りました。前述の平将門も1,000人の軍勢で、3,000人で守る常陸国の国府を陥落させています。

 兵器の進化と高額化、ならびに国際世論の強化によって実戦が手控えられるようになった今日、「兵隊の士気」のレベルは、兵舎の5S状況を見れば分かると言われています。

 サダム・フセイン政権に言いがかりをつけたアメリカの主導で、世界各国がよってたかってイラクを袋叩きにした2003年のイラク戦争後、治安維持の名目で各国の軍隊が同国に駐留した際、各国の軍首脳の目を引いたのはサマワに駐留した日本の陸上自衛隊のキャンプでした (指揮官は現在国会議員の佐藤正久1佐 (ヒゲの隊長)でした)。テントを支えるロープがすべて同じ角度に設営されており、一点のスキもないその整然とした有様を見た彼らは、「日本とだけは戦いたくない」と心底思ったそうです。

 自衛隊の士気および練度の高さは日本ではあまり知られていない (マスコミが意図的に報道しないようです)ようですが、実は世界では結構知られた事実です。一例をご紹介します。

  1. 模擬空中戦で空自の旧式機F104が米軍の最新鋭機F15をロックオン (事実上の撃墜)した。
  2. 日米合同演習時に海自の潜水艦がまったく気づかれることなく米空母の真下に接近(事実上の撃沈)、米第七艦隊をあ然とさせた。
  3. 大寒波に襲われた厳寒期のロッキー山脈中での行軍演習で、米軍より早く集合地点に着いた陸自隊員が暇を持て余して雪合戦に興じていた。

 これらの事例に興味を持たれた方は、下記のYouTube動画をご覧ください。

  1. ロック岩崎 伝説
  2. 日米合同演習 潜水艦
  3. アメリカ人 日本の陸上自衛隊

 その他にも世界史・日本史を問わず、圧倒的に劣勢の軍隊がその士気の高さだけで、優勢を誇る敵軍を見事に打ち負かした事例がいくらでもあります。 源平の戦いにおける一ノ谷の戦い (鵯越の逆落とし)、織田信長の名を天下に知らしめた桶狭間の戦い、第一次世界大戦におけるガリポリの戦い (トルコ防衛戦争)、太平洋戦争終結後に行われた占守島の戦い (対ソ連)等々、枚挙に暇がありません (詳細はwikipediaを参照)。

 さて現在、会社生き残りを掛けた経済戦争勃発目前ですが、御社の兵隊 (従業員)の「士気」はいかがでしょうか? 1991年のバブル崩壊後「失われた10年」 →「同20年」 → 「同30年」と長きにわたる不況 (負け戦)のせいで、ひょっとして従業員の皆さんの「士気」が下がってはいませんか?

 戦国武将の雄であり、1573年に京都に攻め上る途中に病死さえしなかったら織田信長を打ち負かし、おそらく天下を取っていたであろう、かの武田信玄 (生涯居城を持たなかったとされる)は次の言葉を残しています。

 「人は生垣、人は城」

 日本人の真価が試されようという今、世界に誇る素晴らしい歴史と文化を持つこの国を、私たちの世代でダメにしてしまうわけにはいきません。

 御社社員の「士気」は高いですか?

Sitemap

Contact us

お気軽にお問い合わせください。
PAGE TOP
PAGE TOP