⑩TMS研メルマガ一覧表

メルマガ第59号

御社の『働き方改革』対策は間違っていませんか?

  私は前職で月300時間以上の残業・休日出勤を強いられ、まだ死にたくなかったので必死に仕事の効率化に取り組みました。その経験から、現状の肯定から入る『業務改善』はさておき現状の否定から入る『業務改革』は、抵抗勢力対策を含めかなりの時間を要することを身体で知っています。

 優れた業務改革案に限って、既得権を死守しようとする勢力の頑強な抵抗にあうものです。業務改革案の実現は『戦争』といっても過言ではありません。『働き方改革』の一見実現不可能とも思える高い要求水準を満たすべく、日本全国の会社では今まさに生きるか死ぬかの戦いが繰り広げられているのでしょうね。

 でもちょっと待ってください。『働き方改革』の根本対策は本当に『仕事の効率化』しかないのでしょうか?

 私は間接業務の生産性向上を専門とするコンサルタントになって早6年、おかげさまで数社を指導させていただきましたが、「生きるか、死ぬか」といった修羅場に直面させられたことは未だありません(運がいいのでしょうかね?)。その理由は仕事の効率化に取り組む前に、次の4つを必ず実施するからだと思います。

【仕事の効率化の前に取り組むべき事項】

  1. 従業員アンケート(無記名式)
  2. 部署業務全体の現状の数値データ(時間、人件費)による「見える化」
  3. 間接業務のムダ取り
  4. 3つの平準化(担当者間・月間・部署間)

【上記4事項の実施内容】

  1. 従業員の業務上の悩みや困りごとを「見える化」し、その解決手段として業務管理システムの自社構築を提案する。
  2. 部署別業務毎の現状の生産性を数値データで明らかにし、業務改善・改革実施後の効果を計測可能にする。
  3. 部署業務の現状(AIOS)と本来あるべき姿(PPT)の対比により、ムダ業務(弱目的業務)を廃止する(TMS研流ムダ取り手法の詳細については前号を参照ください)。
  4. AIOS標準ver.により明らかとなった担当者間・月間・部署間の業務量の繁閑の差を平準化する(それを可能にするのがAIOS S・Mver.)。

【上記4事項の実施効果】

  1. 抵抗勢力の未然発生防止および業務改革に対する社員のモチベーション向上。
  2. 業務改善・改革活動の実施効果算出による達成感増大。
  3. 最大限のムダ取り(究極の生産性向上)がさほど抵抗されず実現できる。
  4. 3つの業務量平準化によりメンタル不全や過労を未然に防ぎ、残業・休日出勤による人件費を削減できる。

 私のコンサル経験では上記①~④を実施しただけで、IoTやAIに頼らずとも生産性は2倍近く上がります。仕事の効率化(業務改革・改善)に取り組むのは、それからです。特に③ムダ取り前に仕事の効率化に取り組むと、重要度の低い業務(弱目的業務)の業務改革に命がけで挑むという悲劇(喜劇?)も起きかねません。

 また上記プロセスで一番重要なのは④3つの平準化(担当者間・月間・部署間)です。前述の通り、生産性を劇的に向上させるような業務改革は膨大なマンバワーを要します。業務が集中し過労死寸前の人や部署自体がメルトダウン寸前の部署に「業務改革成功まで我慢しろ」というのは酷な話です。またそれ以前に、業務改革に必要なマンパワーは一体どこから捻出するのでしょうか?

 日本人は国民性として極端から極端に走る傾向があります。また自分自身の頭でじっくり考えず、マスコミ等の報道に洗脳されやすいとの海外の分析もあります。この機会に一度、『働き方改革』の根本対策は本当に『仕事の効率化』しかないのか、皆さんご自身でお考えになられてはいかかでしょうか?

 御社の『働き方改革』対応は間違っていませんか?

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