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メルマガ第3号

その問題は 業務「改善」で間に合いますか?

 皆さんの会社には、やたらと手間(工数)を要する割に成果の乏しい業務はありませんか?また、かつては業務目的達成手段として有効だった手法が、今日ではその有効性を失い陳腐化している業務はありませんか?(私自身、総務部員当時、誰も読まない社内報を編集していたことがありました)

 そういった場合、皆さんだったらどうしますか?現状をベースにした「改善」で間に合うのでしょうか?色々な事例を見ると、現状の否定から入る「改革」を行わないとまずいケースであるにも関わらず、小手先の「改善」でなんとかしようとする傾向が日本人の国民性にあるように思います。

 「改善」をお家芸とする日本人がなぜ業務「改革」を苦手とするのか長年不思議に思い、色々な本を読みました。その結果、私の到達した結論は次の通りです。

  1. 前任者(先輩)の仕事をある意味否定する業務改革に、心理的抵抗が強い。
  2. ただ仕事をこなすだけで、なんのためにやっているのか考える習慣がない。
  3. 経営環境が変わっているのに、業務改革を行う必要性を認めようとしない。
  4. 暗記偏重の教育を受けた結果、ゼロベースから考える思考力が弱い。
  5. そもそも業務改革のやり方を知らない。

 なんだか書いていて悲しくなってきました(苦笑)。

  1. の原因は、人間関係を重視するあまり波風を立てまいとする日本人の国民性によります。
  2. の原因は、思考停止によります(惰性で仕事をやっている、とも言えます)。
  3. の原因は、自分に不利な事態はその存在を認めたくない、という人間心理によります。
  4. の原因は日本教育の欠陥によるものなので、なかなか根が深いものがあります。
  5. の原因は、そもそも社内に業務改革事例が乏しい、改革事例を次世代に伝達しようとしない、業務改革手法について書かれたビジネス書が見当たらない、等が原因と思います。

 私は前職の総務部員時代に3.5人分の仕事を押し付けられ、過労死寸前でした。まだ死にたくなかったので、何とか事務生産性を上げようとありとあらゆる業務改善および改革を行ってきました。そのため、幸か不幸か社内の人間関係に配慮するような余裕はありませんでした。その上常にギリギリの綱渡り状態に置かれていたので、危機的状況にあるとの認識は人一倍ありました。

 また、私は少年時代から考えることが大好きで大学は西洋哲学科に進んだくらいですので、考える力はそこそこあったのでしょう。そして、若い時分世の中を広く見たいとの想いから多種多様な業界・職種を経験していたため、業界の常識を疑うクセがついていたのも幸いしました。人生なにが役に立つか分からないものですね。

 今振り返ると私の行った業務改革のアイデアは、異業種の改革事例から得ることが多かった気がします。皆さんのご参考になれば幸いです。

 皆さんの抱えていらっしゃる問題は、本当に業務「改善」で間に合いますか?

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