⑩TMS研メルマガ一覧表

メルマガ第70号

あなたは自社のベネフィットを正しく理解していますか?

  20年前に結婚して以来、妻(プロ英会話教師)の自宅教室の生徒募集チラシや友人のトルコ料理店のチラシ、深夜ウォーキング中に発見したうらぶれた居酒屋のチラシ等々を作成してきました。8年前にセミナー講師を始めた時からは、自分のセミナーチラシの文面を作成してきました。

 「たかがチラシ、されどチラシ」で実に奥が深く、文言1つ変えただけでセミナーの集客実績が倍になったこともありました。その手の本を読んだり、地元商工会議所主催の安いセミナー等では勉強していたのですが、自分のスキルに今一つ自信が持てぬまま今日に至りました。

 そんな私は今回東京(品川)で開催された『セールライティング テンプレート習得コース(主催:ダイレクト出版)』なる2日間のセミナーを受講してきました。そこでまず最初に教わったのが「チラシを書く前に下準備が必要」ということです。まず初めに「商品」「お客さん」「競合」についてリサーチします。次に「ベネフィット(これを買ったらどうなるのか)」を作ります。商品の特徴(is)とベネフィット(because,does)の事例は次の通りです。

【  特 徴  】
iPhoneには指紋認証がついています。
ベネフィット
iPhoneには指紋認証がついています。だから、ワンタッチで簡単にiPhoneのロックを外せます

 要は「特徴」をお客さんのメリットに転換すると「ベネフィット」になるわけです。

 このセミナーは①講義 ②演習 ③ワークショップ のワンセットを何度も繰り返すスタイルで進行します。私のチームのメンバー(商品)は次の通りでした。

Aさん : 大手システム会社の営業部長
(電子マネー導入による地方商店街の活性化)

Bさん : ケータリング会社の営業マン
(ケータリングサービス)

Cさん : アロマセラピスト養成学校の先生
(施術方法指導)

Tさん : 経営コンサルタント
(組織マネジメントシステムの自社構築方法指導)

 ワークショップでは上記の4名が順番に自分の商売に当てはめた演習結果を報告するのですが、全員が自社のベネフィットに気付いていないのに驚きました。

 Aさんは、電子マネーを導入すれば外国人観光客が来て儲かるようになる、というセールストークだったのですが、これでは地方の商店主の心は動きません。「儲かるようになり、お子さんが跡を継いでくれますよ」と言わなければ、話を聞いてくれないのです。私は以前商店街活性化プロジェクトに関わっていた関係で、地方都市の商店街の店主の気持ちが分かります。代々続いた商いが、自分の代で終わるのがとても悲しい(恥ずかしい)のです。

 Bさん(調理師)のプランもケータリング(パーティー料理の出前サービス)の域を一歩も出ず、やったらお客さんは喜んでも会社はつぶれてしまいそうなサービスばかりです。この業界は過当競争(レッドシー)です。競合他者のない(ブルーオーシャン)サービスを考えなければなりません。そこで私が教えたのが、司会者や企画とのセット販売です。要はパーティーの丸投げプランです。これこそお客さんが心底望んでいるサービスなのです。ついでに私が妻の英会話教室のイベントでよく使っている『光物』による演出方法を教えたら、Bさんはスマホで検索して「これはいけますねぇ!!」と興奮してました(笑)。

 Cさん(アロマセラピーの先生・開業歴16年)のプランも施術方法を教えることしか頭にありません。100人開業したら10年後に生き残っているのが4人のみ、という個人事業主の厳しい現状を生き抜いた集客方法こそ彼女の武器であり、生徒さんが心の底から知りたいメソッドのはずです。「自宅開業は家の整理整頓が非常に重要ですよ。それも教えたらきっと喜ばれますよ」とアドバイスするとCさんはハっとして、「確かに家の中が汚い人はすぐ廃業しますねぇ…」とつぶやきました。

 さていよいよ私(Tさん)の番です。Tさんの商品は組織マネジメントセミナーですが、ひとつ大きな悩みを抱えていました。開業以来7年間に亘り、『○□部門の「見える化」セミナー』を41回開催し、のべ517人に『業務(組織)管理システム』の自社構築方法について教えてきたのですが、今日に至るまで「システム構築に成功しました!!」という嬉しい報告がたった3人からしかないのです。あとの514名の皆さんはその後どうなってしまったのだろう? と不思議でなりませんでした。

 そこで今回全41回中、アンケート書式変更後の34回分の受講者アンケートを集計してみました(添付)。問7「貴部署(御社)でAIOS作成に取り組んでみたいですか?」に対する回答で実に80%の方が「YES」なのに、その内わずか0.7%(3人)の方しかAIOSを完成できなかったのです!!

 添付の集計結果の自由筆記回答を見てください。「AIOSを推進していきます!!」「社内に持ち帰ってやってみます!!」「会社を上向きにしていきます!!」といった力強い回答のオンパレードです。受講者の皆さんが帰社した後、一体何が起こったのでしょうか?

 その疑問に対する回答も、実は自由筆記回答に書かれていました。背景をピンク色にした箇所がそれにあたります。

 「業務(組織)マネジメントシステムを普及して、日本経済復興に寄与したい!!」と心底願う講師、「同システムの自社構築にチャレンジしたい!!」という意欲的な受講者、その間の「橋渡し」は現状①セミナー②メルマガの2つです。受講者の皆さんに『AIOS作成という橋』を渡っていただくには、一体あと何が必要なのでしょうか?

 それは………、お~っと、残念ですがここで紙幅が尽きました。この続きはまた次号メルマガでお伝えします。読者のみなさん、ごきげんよう!!

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