⑩TMS研メルマガ一覧表

メルマガ第81号

あなたは一人でAIOS作成に取り組んでいませんか?

 私の「見える化」セミナーは過去8年間で41回開催され、受講者総数も517名であるにもかかわらず、「AIOSを作成しました!!」という報告は今日までわずか3名という寂しい現実を踏まえ、今回AIOS作成実態調査に乗り出しました。

 その結果、前述の3名の他にもAIOS作成に成功された方々の存在を知り、ホっとした次第です。万人規模~100人規模の会社まで、様々な会社でAIOSは作成されていました。作成を推進した受講者の方々の職位・人数は次の通りです。

①部長 1名
②課長 1名
③主任 2名
④担当者 3名

 このデータを見て皆さんはどう思われましたか? 職位をものともせず果敢に挑戦した方(「ジャンヌ・ダルク」)が5名おり、実に頼もしく感じます。その反面、部課長さんは2名と寂しい限りです。

 AIOSは課長クラスの組織マネジメントツールとして研究開発し、課長本人が一番の受益者のはずなのですが、肝心の課長さんが1人しか作成してくれていません。これは一体どういうことなのでしょう?

 今回のアンケート調査では「AIOS作成が途中で挫折した人」「AIOS作成に踏み切れなかった人」も対象としています。AIOS作成プロジェクトに「どのようにして成功したのか」の他に「なぜ上手くいかなかったのか?」「なぜ着手できなかったのか?」も知りたかったからです。

 今回のアンケート回答者12名中、途中で挫折した方が3名、着手しなかった方が2名おりました。その5名中4名が課長さんでした。彼らの回答を一言でいうと「業務多忙でAIOS作成時間が取れない」でした。課長クラスの過重労働解決策として開発したAIOSが過重労働のために作成できない、という皮肉な実態が明らかになりました。

 20年前から主流となってきた「課長のプレーイングマネージャー化」により、課長の担当者化が進み、今日の慢性的業務過多状態に陥ったことは事実です。

 この回答に対する私のアドバイスは「だからといってAIOSを作成しないと、過重労働は解決せず、事態はますます悪化する。組織マネジメントこそ課長の本来業務である。時間を何とか捻出してAIOSを作成すべし」というものでした。要は「明日の幸せのために、今日頑張れ!!」という趣旨です。前職で300時間を超える残業・休日出勤により過労死寸前だった私の当時の心境はまさしくこれだったのですが、今考えると前述のアドバイスは回答者の課長さんにとって厳しかった(実現の可能性が低かった)かもしれません。

 今回の調査ではAIOS作成に成功した方は、1名を除き全員の上司が推進協力者であることが判明しました。このことから、作成には上司の協力が必要不可欠と言えます。「AIOSを作成したければ、まずは上司を説得せよ」というのが今回の調査結果から言える教訓です。

 「見える化」セミナー席上で、AIOSとISO9001および内部統制との関係についてお話ししていますが、AIOSは単なる『間接業務の「見える化」ツール』に留まらず、様々な職位・担当の皆さんのお役に立つことができます

【職位・担当業務】   【AIOSによってもたらされる効能】
社長・役員 間接費圧縮による利益率向上、事業継承
人事部長 『働き方改革』対策および人員予算会議資料・組織風土改善
経理部長 予算会議資料およびコスト意識定着促進策
内部統制担当者 入金から出金までのお金の内部フローの「見える化」
コンプラ担当者 各業務毎の関連法令の有無の「見える化」
労働組合委員長 『働き方改革』の労使協調による推進
ISO9001管理責任者 ISO9001の戦力化
業務改革担当者 問題業務(低生産性業務)の特定
安全衛生ご担当者 メンタル不全者や過労死発生未然防止
教育担当者 新任課長に対する組織マネジメント教育
各部長 課長指導
各(新任)課長 課の実態把握およびマネジメントツール
各主任 課長昇進準備教育

 どうです、AIOS(組織マネジメントシステム)がいかに御社のお役にたつかご理解いただけましたでしょうか? 組織マネジメントシステムのある欧米企業に比べ、それを持たない日本企業がいかに不利な状況下で戦いを強いられているか、皆さんにも容易に想像できることでしょう。

 ここで私の「見える化」セミナーを受講しAIOS作成を志す皆さんに、次のプロセスをお勧めします。

【AIOS作成までのプロセス】

①セミナー受講後、上司に報告書を提出。
②自分の担当業務のAIOSを作成(→ AIOSの効果を実感するため)。
③AIOSの作成メリットを上司に説明。

 上記①~③で上司がAIOS推進派になってくれなかった場合は、下記プロセスに移行します。

④上司に『TMS研メルマガ』を転送(イントロ部分は削除)。
⑤前述の皆さんに、それぞれ対応する『TMS研メルマガ』バックナンバーを転送(本文の前後は削除)。
⑥メルマガ読者間でAIOS作成の気運が高まってきたら、一度全員で集まりAIOS作成プロジェクトの是非について話し合う。
⑦自分達だけでプロジェクトを立ち上げる自信がなければTMS研に出張セミナーを依頼、セミナー後の受講者アンケートで一気に社内コンセンサスを纏めてもらう。

 上記のプロセスでAIOS作成プロジェクトが立ち上がりさえすれば、本来業務ですから堂々と取り組むことができます。大事なことなのでもう一度言いますが、組織マネジメントこそ課長さんの本来業務です。

 このメルマガを読まれた方が、AIOS作成を一人でモンモンとして取り組む『個人戦』から、上司をはじめとするAIOS作成応援団とともに取り組む『組織戦』に戦術を転換されることを願ってやみません。そのための『武器』として当メルマガをぜひご活用ください。

 あなたは一人でAIOS作成に取り組んでいませんか?

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