⑩TMS研メルマガ一覧表

メルマガ第77号

あなたは『やるヤツ』ですか?『やらないヤツ』ですか?(その2)

 先にお送りした 『御社がOMSを自社で構築できる唯一の方法です』の添付資料『【統合版】「見える化」セミナー 受講者アンケート集計結果』にも記載した通り、私のセミナー講師としての実績(2012年9月~2019年5月)は次の通りです。

①開催実績  : 全56回(セミナー会社 : 10社)
②受講者数  : 全801名(内、複数回受講者23名)

 

 その内、私の主力セミナーである設計部門、総務・管理部門、間接業務等の「見える化」セミナーの実績は次の通りです。

①開催実績  : 全41回(セミナー会社 : 10社)
②受講者数  : 全517名

 

 この「見える化」セミナーは、間接業務(事務所)の生産性を上げるには個々の業務の生産性と品質を管理することが必要、そのためのシステムを自力構築せよ、といった内容です。受講者が帰社後、自力で構築できるようシステム(AIOS)の作成演習や、標準スケジュールおよび抵抗勢力対策の説明も行っています。

 「組織マネジメントシステム(OMS)の普及により、日本経済の復興に寄与したい!!」と真剣に願う私としては、これ以上できないほどの内容を提供しているつもりなのですが、実際にAIOS(≒OMS)作成に成功した人は、私に報告がある限りわずか3名です。私の壮大な願いも、これではいつ実現するのか心もとない限りです。

 そこで今回『御社がOMSを自社で構築できる唯一の方法です』で、『社内セミナー開催のご案内』をお知らせしました。その意図は、OMS構築を志す方への支援策として①社内で「見える化」セミナーを開催 ②無記名式受講者アンケートにてOMSの社内ニーズを測定、するものです。過去34回分の受講者アンケート結果より、「OMSの自社構築に社内コンセンサスが必要不可欠」ということが判明したので、上記①②で私自身が社内コンセンサスを取りまとめましょう、というものです。

 この企画立案には8ヵ月の時間と結構な費用(セールスレターライティングのセミナー受講費等)を費やしましたが、企画の是非を判断されるのはあくまで読み手である皆さんです。そこで『御社がOMSを自社で構築できる唯一の方法です』を送信する前に、一部の受講者に調査を実施しました。

 過去7年間に受講者からいただいたメールを読み返し、「AIOS作成で会社の現状を変えてみせます!!」 「早速上司にプレゼンし、AIOS作成を開始します!!」 等の熱いメッセージを送っていただいた方18名を選抜し、それらの方々に『社内セミナー開催のご案内』についてご意見・ご感想を聞いてみました。

 2週間後、14名の皆さんからお返事がありました。その大多数より「社内でのセミナー開催は、社内コンセンサス形成に有効と思います」 「管理職向け教育として最適と考えます」 「これこそ私が欲しかったサービスです」等の肯定的なご意見をいただきました。さらに私が予期していなかった嬉しい事実が判明しました。従前より認識していた3名の他に、さらに7名の方がAIOS作成にチャレンジし、見事に完成させていたのです!!

 比較的すんなりいったのは2名のみで、他の5名は大なり小なり抵抗を受けていました。AIOS作成に成功された方々の職位は、次長1名、課長1名、主任2名(1人は女性)、担当者3名でした。それぞれの『AIOS作成ストーリー』を拝読し、「よくぞやってくれたなぁ…」と胸が熱くなりました。中には反対する部課長を1年半かけて説き伏せ、従業員アンケートの実施にこぎつけたという根性のある方(主任)もおりました。その執念に、心から敬服します。

 英語のことわざに「Where there is a will, there is a way(意思あるところに、道は通ず)」というものがありますが、AIOS作成に成功した7名の皆さんの事例が正しくそうです。AIOS作成に必要不可欠な『社内コンセンサス』の不在もものともせず果敢に挑戦し、勝利を収めています。すごい方々です。

 ここまで読んで「よ~し!! 俺もやってやるぞ!!」などと言う方は、実際は稀でしょう。大半の方はAIOS(≒OMS)の有効性を認めてはいるものの、目の前の仕事に忙殺され、とても手が回らないのが実態かと思います。平常時において『組織マネジメント(OMS)』の優先順位はとても低いのがこの国の実態です。

 御社社長が組織マネジメントの必要性を認識されるのは、次のような『会社存続の危機』に追い詰められた時です。

  1. 厚生労働省から『ブラック企業認定』を受ける。
  2. 過労死者が出て遺族に訴えられ、マスコミに報道される。
  3. メンタル不全者が続出する。
  4. マンパワー不足による手抜き業務により、コンプラ違反等の不祥事が発生する。

 かくいう私自身OMS作成に成功したのは、監督省庁に虚偽の書類提出という前代未聞の事件(上記④に該当)が発覚し、売上の90%を占める主力製品の無期限出荷停止処分を受けた際、それを解除していただくための方策として事業所トップから「角川の指導の元、全部署のAIOSを1週間で完成させること。出来るまで他の仕事は一切しなくて良い」との厳命(非常事態宣言)が下ったことによります。

 いままでお話ししたことはなかったのですが、この会社存続の危機に瀕する前に、OMSの自社構築に向けて私はいくつか手段を講じていました。以下、時系列で実施事項およびその結果について列記します。

社内で自主セミナーを開催し、賛同者(課長クラス)を増やす。
→会社を動かすほどのパワーにはならず。

事業所No.2の肝いりのプロジェクトを事務局として成功させ、そのバーターとしてOMS立上げに協力してもらう。
→事業所No.2に裏切られる。

会社No,2(副社長)の肝いりのプロジェクト(CSR報告書の新規作成)を実質角川1人で実施し、そのバーターとしてOMS立上げに協力してもらう。
→事業所No.2(同サークルのオーナー)に報告するも、無視される。

職場快適化サークルのメンバーにアンケートを取り、OMSの有効性を数値化する
→事業所No.2(同サークルのオーナー)に報告するも、無視される。

過去の重大な製品不適合事例を分析した結果、OMSの必要性を発見し報告する。
→親会社主催の報告会で報告するも、黙殺される。

ISO9001審査員にクロージングミーティング席上で、OMSの必要性について言及してもらう。
→審査員にはOMSを絶賛されるも、事業所長以下に黙殺される。

部課長会席上で、上司(部長・元労働組合委員長)にOMSの必要性について説明してもらう。
→30分間の説明時間をもらい準備するも、前の議題が長引いたため閉会前のわずか3分間で説明させられ、意味をなさず。

社長にOMSの必要性について説いた直訴状(全12ページ)を手渡す。
→後日、事務所のトイレで偶然社長と二人きりになる機会があり、「どうだったでしょうか?」と尋ねると「折に触れ読み返している」との返事で一瞬期待するも、その後外部コンサルを招聘し現場改革を始め、より病状の重い事務所は放置される。

 

 どうです、私も健気に頑張ったでしょう(笑)。しかし、担当者としてはこれ以上できないレベルまでやりましたが、会社側の反応はゼロでした。今考えると、親会社(万人規模)にも存在しないOMSを子会社独自で取り組む、という思考回路が親会社出身の役員さんにはなかったのだろうと思います(その4年後、親会社は吸収合併により消滅)。そういった経験があるため、自力でAIOA作成に成功した前述の7名を私は非常に高く評価し、かつ尊敬する次第です。

 しかし、皆さんはもうそんな苦労をする必要はありません。『御社がOMSを自社で構築できる唯一の方法です』を上長と相談して、社長(事業部長)に転送するだけです。

 日本を代表するロックスターの矢沢栄吉氏はこう言っています。「やるヤツはやる、やらないヤツはやらない」 やる気のない人は、たとえどんなに条件がそろっていてもやらない理由を見つけて、結局やらない。やる気のある人は、たとえどんなひどい目に遭おうともやり遂げる、という意味です。危機打開に必要なものは職位・年齢・性別・学歴・能力のいずれでもなく、その人の熱意一つです(祖国フランスの危機を救ったジャンヌ・ダルクや、『プロジェクトX』で紹介された『地上の星』の皆さんを思い出してください)。

 あなたは既に『御社がOMSを自社で構築できる唯一の方法です』という剣をお持ちです。この剣を死蔵するか、会社・同僚・部下を救うため思い切って鞘(さや)から抜くかは、ひとえにあなたのお気持ち一つです。

あなたは『やるヤツ』ですか? 『やらないヤツ』ですか?

Sitemap

Contact us

お気軽にお問い合わせください。
PAGE TOP
PAGE TOP