⑩TMS研メルマガ一覧表

メルマガ第63号

あなたは「整理の重要性」を本当に認識されていますか?

  私は今でこそ『働き方改革』推進請負人として間接業務の生産性・品質向上を専門とするコンサルタントですが、元々(社内コンサル時代)は整理・整頓(5S)インストラクターでした。事務局だったQCサークル(職場小集団)活動を5Sに特化させる際、自分がすべて指導するしかなかったため書籍や社外セミナーで随分と勉強したものです。

  全社で52あるサークルの中でも、女性(パート・派遣社員)を主体とした電線加工子会社の指導には特に気を使いました。5S活動を「やらされ活動」化しないため、5Sがいかに仕事を楽にするかを頭でなく身体で彼女たちに実感してもらう必要があったからです。

  「主婦に5Sの良さを認識してもらうには、職場の前に自宅の5Sだ!!」という結論に達した私は、手始めに最も身近な主婦である妻の指導から着手しました(今思うと、我ながら随分と恐ろしいことをしたものです(苦笑))。5、8、12月の長期連休3つをまるまる潰した『家一軒まるごと5S』プロジェクトの開始です。そして同プロジェクトでは次の成果がありました。

  1. 家財道具が最小化されたすっきりとした我が家。
  2. 物のある・ないによる夫婦喧嘩の減少。
  3. 家の5Sのノウハウ習得。
  4. 家の5S事例写真。
  5. 主婦を指導するコツ習得。

 上記①②のおかげで住宅ローンの借り換えに成功しました。銀行員は「家の整理整頓状況」と「夫婦仲」の2点で融資の実行を決めるとのことです。ご参考まで。

 また上記③④⑤は、プロコンサルとなった今、クライアントでボトムアップ活動で推進する『職場快適化サークル』の教育資料として役立っています。

 さて生前『整理整頓の神様』との異名を誇った父親と違い、生来だらしなかった私が他人様に仕事として5Sを指導させていただくにはそれ相応の勉強が必要でした。家庭の5Sの教科書を探すため、3年間書店の家事・くらしコーナーに通いました。そんな中で出会ったのが冒頭にご紹介した近藤麻理恵さんの『人生がときめく片づけの魔法』でした。

 それまでに50冊以上家の整理整頓に関する本を読んだ私にとって、近藤さんの本は新鮮かつ共感できるものでした。それは次の2点によります。

  1. 不要なものを探すのではなく、必要なものを探す逆転の発想』。
  2. 必要なものの定義が『自分がときめくもの』という分かりやすさ。

  この2点こそ、『片づけ』という地味なテーマの同書をミリオンセラー化した原動力です。同書は現在世界40ヵ国で翻訳され、全米でも100万部を超えました(シリーズ累計300万部超)。近藤さんご自身も、2015年4月TIME誌の『世界で最も影響力のある100人』に選出されました!! 「たかが5S、されど5S」としみじみ思います。詳しくは下記URL等をご参照ください。
→ https://www.sunmark.co.jp/detail.php?csid=3120-1

 冒頭で紹介したテレビ番組によると、ニューヨーカーに彼女の整理メソッドが受け入れられた理由は、次の3点によります。

  1. ニューヨークは家賃が高いため狭い部屋に住んでいる人が多く、整理・整頓メソッドに対するニーズが高い。
  2. 「必要なもの=あなたがときめくもの」との定義が新鮮だった。
  3. 不要物を捨てるとき感謝の念を持って捨てる、という考え方が受けた。

 ちなみに私と近藤さん双方の整理メソッドの共通点は下記の通りです。

現状の「見える化」から始める

【コンマリ】
整理するものを全部床の上に並べる。
【TMS研】
AIOS上に全業務を棚卸する。

不要なもの(捨てるもの)ではなく必要なもの(残すもの)を探す

【コンマリ】
自分の心がときめくものを残す。
【TMS研】
PPT(あるべき姿)と AIOS(現状)との比較対照により業務を減らす。

『必要なもの』の定義が簡単明瞭である

【コンマリ】
必要なもの=自分の心がときめくもの
【TMS研】
a.いつも使っているもの。
b.使用頻度は低いが、他のもので代替え不可能なもの(礼服等)。
 
  常態化した長時間残業や休日出勤を根絶するには、業務生産性向上の前にまず業務削減です。劇的に仕事を減らすには、もはや「ムダ取り」では追いつきません。本当に必要な仕事を「見える化」するツール『業務目的体系表(PPT)』の作成が必須です。PPTのすごいところは、「本来やらなければならないが、現在諸般の事情により実施されていない業務」まで分かるところです。貴部署が本来の組織機能を果たしているか否かがはっきりと分かります

 このメルマガを読まれた方が、直ちに行動を起こすことを心より願っております。

 あなたは「整理の重要性」を本当に認識されていますか?

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